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nerumae

ほぼねるまえに更新してます 読んだ本/聴いた音楽/マラソンみたいに続けていきたいふつうの日記

第22回短編小説の集い感想あなたのここが好きでした

短編小説の集い第22回、久しぶりに参加させていただきました。ほかの方の作品のここが「ああ好き!」というところをご紹介します。


Bubbles


作品一覧はこちらから
novelcluster.hatenablog.jp





ronpoku.hatenablog.jp

芋男爵さんの今作は、前回の「春一番の彼女」にも感じたことですが、小説というよりはフランスかどこかの詩のようで、読んでいてすごく心地がいいんです。若い男女が海にくる。男は女のささいなしぐさひとつひとつに、彼女への愛を確認する。
じりじりに灼けるような日射しというよりは、さわやかな潮風のなかで祝福されているような、そんなふたりを切り取った情景が素敵でした。ボリュームも詩と小説の間の感じで最適だったのではないでしょうか。あんまり言葉を尽くすと野暮になる、そんな美しい文章です。
こういう長調の情景を、自分も素直に書けたらなあと感じます。あと何十年かかるかな。




ナチュラルに猪が出てくる「春一番の彼女」がも好き。
ronpoku.hatenablog.jp





nogreenplace.hateblo.jp

主催者さんの作品。
冒頭の海をただよう描写が読んでいて気持ちいい。
川添さんが主人公のその先に一松の不安を覚え、まさりんさんが「おかみさんの名前があると存在が濃くなる」といった内容のことをおっしゃっていたように、私もこの物語「月9っぽい感じで続きそう」と思ったのが最初の感想です。
月9ドラマって、主人公が大体最初は自分からはあまり何もせず、悩み、いつの間にか成長し、いつの間にか二人以上の異性に愛されている。優しいファンタジーだなと私の目には映ります。
このお話も美幸の周りは和子をはじめとして優しくて、きっとサーファーたちも美幸を快く受け入れてくれるんだろうなあ、美幸はそのサーファーとなんとなく恋に落ちたりするんだろうなあ、とその先の妄想を進めてしまいました。

ひとつぐさっと心にささったのが、美幸の「それ以上私の心を暴かないで。これ以上みっともない姿をさらしたくないの」という独白。あーどうしてこの感覚がわかるんだろう。
自我の肥大している美幸にいらだちを覚え、でもこんな優しい世界があったなら、と渇望してしまう私もまた自分の殻に閉じもったままただ漠然と死にたがる美幸なんでしょうね。

最後まで読み終わって文字数が4900字であるのを二度見しました。そんなにあった!?
物語としても舞台としてもそんなに派手さはないはずなのに、最後までダレずにすっきりと読ませる文章力はお見事です。





nerumae.hateblo.jp

私のです。あとで振り返りを書きます。





lfk.hatenablog.com

端的にいうとこの物語、今までの川添さんの作品のなかで一番好きでした。
冒頭の短い会話のやりとりがテンポよくて、スっと物語に入っていくことができました。話している二人が何者なのかの描写を完全に省くことで、逆に読み手としては「いったいこの人達はだれなんだろう」「何の話になるんだろう」とふたりのやりとりに集中します。
途中一方が「医療技術って、どんどん進歩してるんだよ」と始めたところで、「やべえまた投げっぱなしジャーマンか?投げっぱなしで終わるのか?」と不穏になりましたが、意外にも今回はスッキリ収束しました。
映画「ノッキンオン・ヘブンズドア」という物語の柱みたいなものが一本あったからかな。
それにしてもその話をえんえんと受けてるもう一方の人、人がよすぎねえか。
ああ、何を話しても(ちょっとびっくりしつつも)受けとめてくれる、ってこのスタンスが読んでいて心地よかったのかもしれない。





masarin-m.hatenablog.com


まさりんさんの作品は前回同様、今までとは違った新しい試みをされている印象を受けました。パラメータ的にいうと描写の解像度が少し下がって、そのぶん登場人物の心情についての文字数が多くなっている感じ。だからといってお話の輪郭がボケているわけでもなく、たとえば由美の描写、

「他の郵便物と一緒くたに口にくわえ、レジ袋を両手に持ち直して、鉄製の階段を登った。」

「夕飯の材料を手早く冷蔵庫にしまって、手洗いとうがいをした。」

「こっちはもっと悲惨な患者を見ている。末期の肺がんくらいでひるまないぞ。」

他にもあるんですけど、まさりんさん母子家庭で看護師のお母さんだったんですかってくらいものすごく解像度が高く、リアルに感じます。
さらにこの描写から由美の「女手ひとつで子どもを育てる気骨ある母親」「肝の座った看護師として働くまじめな女性」といった複数の特徴も伝わってきます。手紙の文面から、祐二が死ぬ間際まで地に足つかない、ふわふわした男だったことも。

祐二が死んだということに対して、愛情とはちがった喪失感を抱く由美。この気持ちはわかるけど、それに対応する簡潔な単語が見当たらないんですよね。ついでにいうと、慎一のような状況下で父親の死をテンプレのように「悲しい」と言わせるのも、現実には確かにちょっと違うと思う。慎一のこの感情は脳内シミュレーションをどれくらいやって行き着いた答えだったのか気になります。それともスルっとここに帰結したのか。

そういう「単語じゃなく物語でないとちょっと表現しがたい」ような感情を今回まさりんさんが見据えて、躊躇なく描写しておられたのは、さすが、の一言でした。





diary.sweetberry.jp


目の見えない少女と、彼女を引き取った「彼」のお話。
なおなおさんは舞台設定がしっかりしていて、かつそれをわかりやすく読み手に伝えようとする姿勢が伝わってくるので好感を持ちます。レトリックに走りすぎず、読みやすい文章です。
今作でも前半部分で「私」と彼、天海の関係性を丹念に説明してくれていたので、けっこう複雑な二人の関係と背景もスッと頭に入ってきます。「私」が天海に信頼を寄せる理由もわかります。
2人の設定や、そこからクトゥルフの世界観につなげるという発想はユニークです。ただ「私」と彼と海との世界線に後半急に魔王のいる世界がやってきた感があります。後半にたどりつくまでの間にこの世界の荒廃をにおわせるような伏線をどこかに入れておくとなじむかもですね。







以上でした。
素敵な海の物語をありがとうございました。




他の方の感想はこちら
novelcluster.hatenablog.jp

キンプリ応援DVD試聴会で号泣したい人生だった

 応援上映が話題になって朝のニュースにも取り上げられたという「キング・オブ・プリズム」(以下キンプリ)の上映視聴に誘われて行ってきた。


kinpri.com


 ちなみにこのキング・オブ・プリズムを推した友人の友人2人(つまり初対面の他人)は両方とも応援上映のため映画館に7回足を運んでいる上級者。以下キンプリ・プリティリズム未視聴だった私がいきなりエンカウントしたキンプリの説明と感想をざくっとログ。

キンプリの端的なあらすじ


・冒頭チャリ漕いで夜空へぶっとぶ
・ギターが消える
・アイドルは飛ぶものです
・無限ハグ!
食戟のソーマ並に感動エクスタシー
・「僕はみんなのも・の・だ・か・ら」
・ちゃぶ台でフレンチ
・EZ DO ダンスバトルでドラゴンソードを腹筋でリンボーダンス受け(ここイチオシ)
・尻からハチミツ
・痛電車でハリウッドには行けません
・シャア(裸)が美少年(裸)を愛でながらお風呂に入る
ギリシャ神話から星座になる



尻からハチミツについては、




いやあなたが想像しているようなやつではなくて、厳密にいうとプーさんが抱えているみたいなハチミツ壺が3,4個ぽぽんと尻から生じるんだけど、だめだこれ言葉を尽くせば尽くすほど伝わらないやつだな。


狂気が愛にかわるまで

「一生懸命」を10周くらいやると狂気じみてくる、というのをこれでもか!これでもか!ってくらい全力で観せてくれるんだけど、中盤にはネタでやってるのか本気でやってるのかわからなくなってくるから、というかこの狂気が平常になってくるから怖い。

これ笑っていいのどうなの…と爆笑していたら劇場に7回行ったという子の1人が隣で号泣していて、聞いたら「ああ…ダメ…何度観てもカヅキ先輩がオバレ(ユニット名です)辞めるって言うぅ…」といっていた。
お、おお…そうか…ごめんな…カヅキ先輩のことも君の頭のことも今の僕にはどうすることもできないんだ…

そうは思いつつ同時に私は彼女をかわいい、羨ましいと思ってしまって、だって号泣するほど自分以外のだれかに、何かにこんなに夢中になれるというのはとても素敵なことだ。たとえそれが二次元でも三次元でも。
私はついぞアイドルにも俳優にもアニメにもハマることはなかったからなあ。あと何回観たら虹の先をこえてカヅキ先輩が辞めないルートへたどり着けるのかしら。


応援上映は単純に楽しくて、自分たちがニコニコ動画のモブ弾幕になっている感覚だった。夏フェスに今年初めていったときも思ったけど並列化モブ化するのはすごく気持ちがいい。
oknotさんのこの短編が頭に浮かんだ。
「天野ゥズ」のお話。


okinot.hateblo.jp






卯野のあらすじじゃさっぱりわかんねえよって人に

togetter.com



キングブレードX10II シャイニング

キングブレードX10II シャイニング

さっき届きました。

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