惑星おでん−短歌の目12月
さ、参加しまーす。
題詠5首「惑星おでん」
1. おでん
火星でもおでんとビールがあればいいよくわからない足が煮えてる
2. 自由
平日の光のどけき銭湯でゆびをふやかすくらいの自由
3. 忘
忘れない光年先の凍光をいまはもうない星のあなたを
4. 指切り
「死ぬ前にあけて」と指切りしたままの小指できみはコールド・スリープ
5. 神
神よ神よ、あなたが忘れたこの星でふたりぼっちの神さまになる
テーマ詠「冬休み」
夜を越せば大人になれるはずなのに気づけばだいたいサブちゃんである
初詣神社へつづく提灯路 夜のおとなはなんだかこわい
冬晴れの軒先下のつららにはいっぽんいっぽん朝日が宿る
小指ほどのつらら含んで走り出す太陽の味はつめたくあまい
空を切り細氷を切りそりはゆくまつげの奥の正しい速度
てのひらの六花がまるく融けていく大人になっても見えていますか
短歌の目10月「定型律のアニマちゃん」
第8回10月の短歌の目、参加します。
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1. 上様
はは上様はじめて破戒をした夜もあなたの星はまたたくばかり
2. まれ
舌入れて傷つけあったりしてみようままれもんのようなぼうりょく
3. ピアノ
あたしだけの朝を迎えてくれるならピアノの黒鍵降らせてあげる
4. 星座
凍光のそれらすべてをむすびつけきみのかたちの星座をつくる
5. 々
「『おたがいをよく知ってから』なんてわたくしがこぐまになっても知らない!草々!」
6. G
手つないでせーので見上げるペルセウス ほらGなんてまやかしなのよ
7.眠
心音と窓をながれる星を聴く 鳥けだものも眠れる夜だ
- inspired by ぞろぞろと鳥けだものを引きつれて秋晴れの街にあそび行きたし (前川佐美雄)
8.紫
あかねさす紫野行きまっすぐに手を振りいうよ ハロー、メリミー
- inspired by あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る (額田王)
9. ひたひた
ひたひたの、ひたひたのグラスずっとあって、溢れるまでは知らなかったの
10. 秋の田の【枕詞】
秋の田のみず穂に溢れてしまったらあたしを詠んで ハロー、ハローって
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文庫
はからずも穂村弘さんの「手紙魔まみ」っぽい、エキセントリックな人称になりました。
このシリーズの歌はあまり好きではないんだけど、詠んでみるとことのほか楽しいですね。
短歌の目第8回10月〆切は本日10日23:59まで!どなたさまもお気軽にご参加ください。
一首からゆる〜く参加できる!大喜利短歌はじめました。
tankanome.hateblo.jp