立て続けに身辺が変化しているのでログ。
*
会社の社長が近々もうひとつの任を解かれる。
彼を立候補させ票田を集めた裏方A,Bの2人が、次の選挙に別の候補をたてたことを表明したのだ。
彼の妻でもある会社経理の女性はきょう私にこう話していた。
「本当はもう1期やってくれって周りに言われてたんだけど、若い候補が立つっていうから、自分から退いたみたい。機関は赤字続きで大変だから、『かえって俺はちょうどいいときに辞めれてよかった』、なーんて言ってるわ」
彼女は知らない。
社長が傀儡で、実際人事を握っているのはA,Bであること。
彼の機関運営は経営の赤字を補填するためにコミュニティメンバーからの年間費をつり上げるという悪政だったことを。
いつだって彼女が耳にするのは彼のつむぐ物語だけ。
社長以外から情報が入ってこなくても、彼を支持していたAが対立候補として立ち、BがAの支持についたという時点でそれがどういう意味を表すのか、少し考えればわかることなのだけれども。
心労で30分しか記憶がもたなくなった妻の前でだけでも英雄として終わるのは、彼なりの優しさかもしれない。
盲目の信望者がいるのは幸せなことなんだろうか。