nerumae

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「欠損をかかえて生きる」ということ―短編小説の集い「欠損」設計図

novelcluster.hatenablog.jp


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自作創作の振り返りをします。

今回の「短編小説のつどいのべらっくす」にて、「祭り」のテーマと聞いて思い浮かんだ思考の流れがこんな感じです。

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祭り(暗闇、頽廃、優艶、非日常)→テキ屋→あぶないもの未知のものに惹かれる子ども→ニュースを観たら某組分裂抗争→じゃあ小指はないわな→ケッソン!(ダンダン)フィーザキー!!(ダンダン)

ということでこの「欠損」というお話を思いつきました。マジです。
あとちょうど野外ライブも観に行ったので「野外っていーなー!」と思ったのも取り入れてみました。


暗喩したかった内容

見えない「欠落」を買うということ、はどういうことか、というのを書きたかったのです。

将来が約束されている医者の子どもーそれも、同年代よりほんのすこしさめてしまっている少年が、母の実感の夜店で陰のある男と出逢う。
少年は衝動的に男に「その欠けた小指を見せてくれ」と頼む。少年は男の指の欠けた部分に異様な執着を見せる。小指の欠けた部分は少年がこれから先誰かに見せることのない、少年自身の「欠落」の象徴で、少年はこの「欠落」を(それが欠落と意識するにせよしないにせよ)買い、愛で、飲み込もうとしたことで、欠落を含んだ自分自身と、それから先の「社会に求められる人生」を併呑する。


いいたかったことは、「欠損、いびつさというのは誰にでもあって、それを自覚して(飲み込んで)生きるかどうか」ということ、なんだと思います。
この少年は買った当初はそれが自分の「欠損」だとは気づいてないけど、自分には「そんな欠損、瑕疵がある」ということはなんとなく気づいていた。自慰をしたのは、指フェチや男性が性的対象というよりかは、自分の欲求に能動的に動いてしまったという背徳感と陶酔からです。自己愛のほうが近いのかな。

だから、私の中では、この子は「欠損」を自覚できたから大丈夫、医師としての過ちはおかさずに生きていける、と思っています。ただ妻にも家族にも理解されることのない「欠損」を胸にかかえて生きていく孤独は消えないんでしょうけど。

私の感覚では、実生活の話ですが、むしろ「欠損」を自覚し飲み込めていない人のほうが意図せず「そっち側」に行ってしまってヤバいんじゃないかなと思います。
でも少年も最後、欠指を「飲み込む」とこまでいけなかったんだよな…。


改善点

・ここまで振り返って上記のことを理解してもらうには筆力が足りなかったな、と納得です。「なにかが足りない」「自分のどこかがおかしい」「先が見える将来」「求められている役割」という少年自身の疑念、将来への諦観を冒頭で書けばよかった。

・上記の筆力不足から指(欠指)フェチの話っぽくなってしまったんだろうなあ。

・読み返して自分の修辞が鼻につく。「第一関節から先が夜に溶けていた」はふつうに「先がなかった」でよかった。わかりにくい。

・ラスト一文はどうまとめようか思いつかなくて「夜に溶けた小指の先のありかは、ぼくとあの男しか知らない」と苦し紛れに付け足したんですが、これもっと巧いいい回しできなかったものかなと。
男が知っている小指は実在するものですが、「ぼく」が得た小指の先はメタファーなので別のものです。だからベストではないです。

・性癖、趣味嗜好がバレますね。野外っていーなー!



そんな感じで次回に向けて精進します。
次はさくっと読める探偵ものとか書きたい。

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