友人との別れでも悲しくないのはLINE病だから
サイケ君がこのたびの人事異動で遠方に旅立つことになった。
サイケ君とはもちろん仮名で、留学経験があり彼の地でさんざんサイケデリックなものを見たり聴いたりしてきたことから。
きのうはサイケ君のさよならライブを観覧してきた。グルーピー()達が悲しんだり、メンバーたちが「あっちに行っても元気でな!」とドラマティックな時間を過ごしているなか、私は終始違和感を感じたままだった。なんでそんな悲しんでんの?
だってLINEでまた話せるじゃん?
それはきっと私がサイケ君と過ごした時間の積算が、リアルよりもLINE上でのほうが多いから。
マンガ、海外ドラマ、文学、音楽、子育て、過去の恋愛、性愛、生と死。私たちは身体を省いてLINEを通して指先から脳をだだもらす。
深夜と1on1というシチュエーションが対話の密度を濃くしさらに加速させる。
それはリアルよりもスムーズで、気持ちがよく、都合がいい。
この物理的な別れに際して気持ちが動かないことに、初めてそれまでの気持ちよさを疑った。
オンラインでつながっている間に私たちは、大事な機会を損失していたのかもしれません。
「だから我々はネットから離れるべきだー!」なんて死んでも言わないけど。
そういう感覚をできるだけ減らしていきたい、現実との適切なすり合わせを行いたい。
これから春にもなることですし。
♪連絡取りやすくても緊張〜