nerumae

ほぼねるまえに更新してます 読んだ本/聴いた音楽/マラソンみたいに続けていきたいふつうの日記

人口減少の原因は「作ってさえいればいい」と考えないシステムを押し付けたからじゃないすか…


抹茶です。

#sunset


http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140615/biz14061516490007-n1.htm



ブコメも合わせて興味深くヲチしております。
で、ざくっと感じたこと、まだまとまってないけどメモ書き。
先(セーサクシンギイインカイ雑感 - nerumae)にも書いたんですが、県の基幹産業である農業が今後の県の動向を定めているのでこれは言及しないと先に進めないでしょうねえ。
しかし人気コメント欄にもあるとおり私も知事がこれを言及するに至る時点で県としてはもう手遅れだなと感じています。
皮肉も何もなく客観的に。恐らく関係者だってわかってるはず。


「より美味しいものづくり」をふみにじってきたツケ

何の知識もない上でバヤっといいますけど、
人口減少の原因はコメ作りそのものにあるのではなくコメ作りにかかる県と農協が採択したシステムにあるんじゃねえかなーと思います。
専売制を取っていた農協のやり方を横耳に挟んだだけでも、天日干しと機械干しのコメを全部いっしょにブレンドして売るとか、生産者が「より美味しいコメを作る・ブランド化する」という労力を奪うような販売方法を長らくしていたっぽいです(今は兼売制になり、低農薬・天日干し・糖度調整など個々が自分の商品価値を高める栽培方法が報われるようになったみたい)。
あとやはり誘致したばかりの大潟村入植者に減反政策で国と県がおこなった仕打ちを見ると「うわぁ…えげつねえ…」と思ってしまう。

「自分で作ったコメを自分たちで販路を見つけて売る」という商売として当たり前のシステムを奪われるばかりか「ヤミ米だなんだ」と踏みにじってきたからなあ。
少し頭の回る人はそんな県で「能力を活かす場はないわー、出よう。」と感じるのでは。



あと地の利も悪い

今こそTPPで地の利を活かして隣国へコメその他生鮮物を輸出すべきという考えもあります。
ですが日本海はさんで隣国とか外交上大きな障害がね、わかるやろ。
実際のところ水産業でも中国韓国の中小企業とやりとりあるけど未払いのまま音信不通とか少なくないらしい。
このリスク回避できるほど能力のある人間も残っていないんじゃないかなあ。
せっかく児童の学力は全国1位なのに、あたまの回る人材を活かせる場がなくて流出させてしまう(または呼べない)ということは人口とか出産率とか以上に大きな損失だと私は思います。

地の利といえば水産物の種類もコメなど農作物も実は近場の新潟県とほぼ変わりはありません。
それなのに新潟の生鮮物がブランド品として繁栄普及するのはやはりインフラの力も非常に大きいと、これまでの仕事を通して実感しました。
新潟からなら大阪にもクール便1日で届くんだよねたしか。
田中角栄は偉大だった。




販促、加工商品開発、営業、ソフト面の人材こそ育成すべきだった

「人口減少の原因はコメ作り」ではなくて、コメ含め農産物と加工品をいかに高く美味しく、インフラ力が低ければ生産出荷調整のできる加工商品を開発して営業にまわる、という部門を発展させるべきだった、そこを長らく妨害してきた自分たちのツケだと思う。
そこの人材育成・部門発展させたらじゅうぶん雇用にもなったでしょうよ。
先日聞いたところでは食品添加物についての情報感度も私の住んでいる県が一番遅いとのこと(勉強会は山形で開かれているそうだ)。


これは憎くて言ってるんだじゃなくて、私の従事する産業もまったく同じ構造(いまだ専売制なだけまだ共産体制だ)だから他人事じゃなく考えたいんだ。
うちんとこはもう絶望的だけど。

進化しない者は淘汰されるのみ。





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そんなバカな!遺伝子と神について (文春文庫)

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