東京は文京区、江戸川橋にある「酢飯屋」さんへ行ってきた。
寿司を食べて感動したのは初めて。
酢飯屋教をひとりでも増やすべく今日は店主さんに撮影・掲載許可をいただいて書きます。
先付
スズキの握り(土佐)
握りとともにドカン!とスズキの頭がテーブルに。
「〆て1週間経ったものです」と。
はまぐりの握り(銚子)
口に入れて瞬間皆の口から「ふあっ…!」と将太の寿司の客みたいな声が漏れる。
ふっくら、じゅわっと、しかし蛤、蛤の味なのである。
ここで日本酒を頼む。
酒器はこの中から自分で選べるシステム。
どの器で飲もうか、迷うのも楽しみのひとつ。
こちらは「べく杯」。
高知、土佐に伝わるお座敷遊びの一興。
それぞれ下台がなかったり穴が空いていたりするため、酒を注がれて飲み干すまでは下におけないというもの。
酒豪県らしい地獄のような杯である。
(こちらがわかりやすかったです土佐の座興杯 可杯(べくはい べく杯) 通販/高知の地酒販売中)
さっぱりスッキリ、あとからほのかに苦味、あくまで寿司の味を引き立てるシブい奴。
イシカゲ貝(岩手・陸前高田)
皿が運ばれてきてまず貝がシャリの上に乗っていないことに驚愕。活を殻から外した直後の、まだ生きている状態。
「この身を一度皿の上にえいっと叩きつけて、5秒たったところをシャリの上に乗せて食べてください」
とのこと。
キンキンに冷えた皿の上に言われた通りイシカゲ貝の身をペンっと叩きつけると、きゅううう、と縮む。
あっと思いながら5秒数え、シャリの上に乗っけて食べる。
コリコリ、シャキシャキ、なのに甘い。
アコヤ貝(壱岐)
知っての通りアコヤ貝は真珠をつくる貝。貝柱を白たまり醤油で漬けたらことのほか美味かったという。
味は蛋白、言われないと「貝柱」とは気づかないきめ細やかな繊維質の食感。
きびなごとおからの寿司(高知、宿毛)
手前:秋田の鰰鮨(はたはたすし)
酢飯屋の店主、岡田大介さんは「寿司の文化を後代に残す」ことを自身のミッションとしている方。
全国津々浦々に足を運び、郷土に伝わる寿司(鮨)の文化と作り方とを地元の方に教わっている。
きびなごのおから寿司 / 郷土寿司プロジェクト / 酢飯屋 - 文京区水道、江戸川橋にある寿司、カフェ、ギャラリーの複合店
このきびなごとおからのお寿司も宿毛市に伝わる郷土寿司。
「おから?」「きびなご?」と思っていた自分をぶん殴りたい。
キンキンに冷えたおから(ほぐした魚入り)が口内の温度でその滋味をほどく。
あとからくるきびなごのきっぱりとした美味さ。美味い!
ここから後半はもはや「ふわあっ…!」「おふう…♡」「いまここで死にたい」などの語彙しか出なかったので、お寿司の紹介だけにとどめます。
湯葉の鮨(滋賀)
手前の白身:マンボウの腸(岩手・大船渡)
左奥:サワラの粒マスタードのせ(大分)
もずく寿司(産地失念しました)
サーロイン寿司(群馬)
牛をまるまる一頭買い取って、生まれて精肉になるところまでを生産者とともに面倒を見たそうな。
かんぴょう(栃木)
完全予約制・コース制という寿司屋で食べるのは初めて。敷居が高いのかな〜、と緊張していたら全然そんなことはなく、古民家をリノベーションしたという古風ながらも落ち着く建物と、店主の岡田さんの温かいお人柄で終始リラックスして楽しむことができました。
耐震の問題で、9月半ばには今の家屋からすぐとなりのビルへ店舗を引っ越すとのこと。
ゆるやかにジャズの流れるモダンクラシックな空間で酢飯屋を楽しみたい方は9月半ばまでにご来店を、
そして悶絶してくればいいよ!
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酢飯屋
営業日:年中無休
営業時間: 18時~22時まで
〒112-0005
東京都文京区水道2-6-6
電話 03-3943-9004
【最寄駅】
地下鉄 有楽町線 『江戸川橋 』駅 4番出口から徒歩3分
コース
5000円・8000円・10000円(詳しくはHPに)
完全予約制・紹介制
予約フォームは下記HPから
www.sumeshiya.com
ランチ営業もあります(事前予約がおすすめ)
suido cafe / 酢飯屋 - 文京区水道、江戸川橋にある寿司、カフェ、ギャラリーの複合店
スイーツのひとつ「ドライフルーツの羊羹」もおすすめ
ドライフルーツの羊羹:wagashi asobi