nerumae

ほぼねるまえに更新してます 読んだ本/聴いた音楽/マラソンみたいに続けていきたいふつうの日記

厨2と哲学と宗教−なにかもちがってますか5巻

読了しましたー。最終巻です。
4月7日に出てたとは…。
全体の感想を先にいうと「厨2病をいささかスマートに、俯瞰しすぎて描いちゃったかな」、という感じです。
なるたる「ぼくらの」ほど鬱展開でもないので軽く読み直せます。





以下、ざくっと本作のあらすじと自分メモ的に5巻の一部引用。
あらすじは要約の練習です。

ざくっとあらすじ

 日々野充(ミッツ)は普通の中学生。3年にあがった春、一社高蔵(イッサ)が転校してきた日にミッツは不思議な「能力」を発動する。それはキューブ状に物体同士の位置を入れかえるという力だった。
 いち早くその能力に気づいたイッサは「世直しのために使うぞ」とミッツに携帯運転やポイ捨てをする大人への「粛清」をもちかける。理想は高く、しかし現実には能力もお金もついていかない2人。
 そんな2人の前に「物質に残った記憶」を読み取る能力をもつ少女、高岡似子(ニコ)が「母の敵討に手伝え」と現れ…。



イッサの宗教論議

宗教の問題点って何かわかるか
自己批判を許さないことだよ

人間は本質的にバカで臆病だ
自分は間違っていないという思考をより好む
宗教はだからこそ存在しうる

自分がどう行動していいのかわからない
そのくせ間違った行動はしたくない
自分のしていることは間違いだとは言われたくない
認めたくない

そういう人間にとって宗教は福音だ

宗教は行動を指し示してくれる
そして自らの間違いを認めることはない
認めたらそれは宗教ではなく哲学になるからな

自分の間違いや弱さと向き合えない人間は宗教に逃げ込む
無思考に正しい道を歩いていると思い込ませてくれるからな
どんなにそれが苦しいことでも
自分で考えなくてはいけないのに

ーー
ニコが人の「意識」をどう読むか、「 魂素( こんそ )」の考え方とか面白かったなあ。
テンポとかコマ割りとか、今までの作品よりさらに映画っぽいのも良かった。
それだけにイッサの高尚なセリフ説明が多かったのとラストあっさり終わっちゃったのが少し物足りなかったです。
でもじっくり描くとまた鬱展開になっちゃうんだろうな…。



鬼頭莫宏を「気持ち悪っ!」って一蹴できる人とも、「流石!素晴らしいです!」って盲信する人とも友だちにはなれないと思う。

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