短歌の目5月は発情しきった眸のままで
今月もたくさんのご参加ありがとうございます。
私も詠んでから読みにいくのが好きです。
photo by JimmyMac210 - just returned home from hospital
1. うぐいす
うぐいすの粉を撒き撒き餅食みし吾子の口から緑はじまる
2. 窓
マンションの角の彼女が窓際で泣いてるわけも知らずに五月
3. 並ぶ
いばらづき書棚に並ぶ啓発本がおまえも狂えと手まねきをせり
4. 水
畑に畝、田に水が張りようやっと深呼吸する北国のはる
5. 海
海に棲むものは海などみずに生きわたしはすべてをみつめて生きる
6. かめ
紐を噛み縁日のかめはいでにけり 遠く奥山龍をめざして
7. 発情
触れもせず敬語のままで別れたい発情しきった眸のままで
8. こい
こいだって、血を噴きながら斬るこれが、君が死ぬまでほしがるこれが、
9. 茜さす
茜さす日暮れの水田あめんぼう 耕さぬ地に生きものの湧き
10. 虹
虹彩の伸びて縮みてやがて瞑む おまえの最後をみつめていたい
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ヤンデレ気味になるのは想像力の欠如です。
早くゆっくり詠みたいなあ。