nerumae

ほぼねるまえに更新してます 読んだ本/聴いた音楽/マラソンみたいに続けていきたいふつうの日記

近況:大人になれば

先日ひとつ年をとった。

人は「誕生日くるのって憂鬱じゃない?だってまたひとつ歳をとるのよ?」というけれど、自分にはそういう感覚はなくて、むしろ少しうれしい。
「あれ…こんな歳になったのにまだ大人になってないぞ…?」という焦りはあるけれども。


子どもの頃は、

子どもの頃はきっと三十も過ぎれば劇的に変わっているにちがいないぞ、と期待していた。
マンガも卒業しスーツを着てはたらき、家族や周りへの恨の感情なんかもすっかり雲散霧消して、だれも自分のことを知らない土地で自分の人生を、現実を謳歌できているんだ、と夢見ていた。

ふたを開けてみて現在。
スーツは着ていないし家族へのしこりも消えないし短歌や短編小説ばっかり読んだり詠んだり書いたりしてあいかわらず地に足ついてない、マンガもちくしょう大好きだ。


関数をおぼえたりTPOに合わせて見せる自分を選んだり、そういう社会に出て必要な実地的なことは身についたけど、それで自分のなかの核がすっかり別のものに入れ替わるかといえば、ああ、そうではないらしい。
ただ、その頃から体験を重ねたり人と話したりして核の周りに何層も薄い膜ができて、その少し離れた各階層から、核だった自分を客観的に見れるようはなってきた。
時間の力すごい。

大人になっていくってのはそういうことなのかもしれない。



きっと私が「大人だ」と見上げていた、周りの人たちもそうだったんだろう。親戚のおじさんおばさんも、がんばって「大人」やってたんだな。



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小沢健二の歌は、聴いていた当時は「ポップ過ぎかんたんすぎて物足りん」と思っていた。いまはすっと入ってくる。
受けとりをジャマしていたものが少しは小さくなったみたいだよ。

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