消えていくものを必要以上に儚んではいけません
「消えていくものを必要以上に儚んではいけません あなたの魂がすりへってしまいますよ」
(BORDER最終話より)
先日地元新聞の広告欄に、知ったお店の閉店の挨拶が載っていた。
地元でも知れた名前の老舗の喫茶店だ。
50年ちょっとの歴史に今月で幕を落とすとのこと。
こういう風に好きだったお店の閉店のお知らせを見るたびいつも思うのは、
「ああ、もっと何かできることがあったんじゃないか」ということ。
実際は私ひとりがどんなにがんばって通いつめたところで、それだけでお店が存続できるわけでもない。
経営状態とか、情勢とか、店主のモチベとか。
私の外で起きている出来事に対して、実際に私ができることというのはほとんどない。
こんなのを見るたびに「ああ」と儚むのであれば、もっと好きなお店には足繁く通えばいいし、好きなお店や人には好きだと感じた瞬間にそう伝えればいい。
どうもわたしには、事象や物体が終わりに直面したときにやっと、それらが物語をもって美しく輝いて見える、みたいな思い込みがあるらしい。
消えていくものに鈍感になりすぎるのもよくないとは思うけれども、どう向き合っていけばいいんだろう。